練習後、子供たちは自分たちの使ったグランドを整備します。
みんなで協力して、助け合って・・・
以前、監督が子供たちのグランド整備において、子供たちを叱っていました。
お借りたものは、お借りた時よりきれいにしてお返しする。感謝があれば自然とそうなるはずです。
監督は子供たちのグランド整備を見守りながら、
多くのヒントを子供達に投げかけ続けていました。おそらくじっとこらえながら毎週、毎週・・・
ある週、
「ブラシはまだ何本もあるよ」
「田中コーチがブラシをかけているよ」
子供たちは監督の投げかけ続けるヒントに反応するすところか、聞く耳をすら持ちません。監督が外野を整備されていた時もありました。
私は監督ほど人間ができておりません。
子供たちを集めました。
「なぜ、君たちが使ったグランドを田中コーチが整備しているのですか?」
「整備の道具がまだあるのに、なぜほかの人は協力しないのですか?」
そう子供たちに伝えると、子供たちは
「今日の午前中のグランド整備係りは誰・・・?」
平等に、責任を仲間と共有する、子供達の考えに、私は同調できませんでした。
係さえ全うしていれば自分におとがめはない、俺には関係ない、でしゃばらない。
監督は子供達に一体何を伝えたかったのでしょうか?
私は子供たちを怒鳴りつけました。
「監督は君たちに毎週グランド整備のことを注意しているのではない」と・・・
グランド整備を介して、子供たちがひとつになっていくか、協力していくか、助け合っていくか、仲間を大切に思ってくれるようになるか見守られています。
「おせっかいな温かい人になりなさい」
私は監督のそんなお人柄を感じます。
どうか監督のおせっかいな、温かい愛情が子供達に伝わりますように・・・ |