2014.02.12 |
江藤省三の少年野球塾㉚「球速アップするフォーム」 |
【質問】軟式のピッチャーです。球速をアップしたいのでインターネットや野球の本で調べていますが、よく分かりません。トレーニングメニューや球速をアップできるピッチングフォームを教えてください。
【答え】球速はそんなに簡単にアップするものではありません。日ごろの猛練習の積み重ねで少しずつ速くなっていくのです。まず、投げ込みや走り込みに耐えうる強い体をつくることが先決でしょう。
ピッチャーは強靱(きょうじん)な下半身で上体を支え、腕をムチのように振ることで速い球を投げることができます。「ピッチャーは走るのも仕事」と聞いたことはありませんか。それは強い下半身が絶対に必要だからです。球速をアップするためには<投げ込み>と<走り込み>が有効です。
(1)<投げ込み>中学生の場合、全力投球は1日に70球以内が望ましく、週350球を超えると、肘や肩の障害が起こりやすいと言われています。投球数に変化をつけて、例えば100球投げたら2日間ノースローにするなど、肩に負担がかからないように計画を立てて投げ込むといいでしょう。投球フォームやスタミナ、コントロールを身につけるためにも不可欠ですが、肩や肘に違和感があるときはしないでください。
(2)<走り込み>瞬発力や反応スピードを高める短距離走と、スタミナをつける(有酸素能力を向上させる)長距離走、例えばポール間走などをうまく組み合わせて、毎日走る習慣をつけてください。
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2013.11.29 |
江藤省三の少年野球塾㉙「足首と膝を柔らかくするには?」 |
【質問】中学硬式のセカンドです。コーチに、膝が硬いから腰が高いと言われました。足首と膝を柔らかくするにはどうすればいいですか。
【答え】私たちの時代と違って、現在は生活様式がほとんど西洋スタイルになり、足首や膝などを自然な形で鍛えることがなくなりました。昔は畳の上で正座をしたり、和式のトイレなどで知らないうちに鍛えられていました。道路も舗装されているところが少なく、石ころや凸凹があって荒れていたので、足首も強くなりました。しかし、現在のようにコンクリートジャングルと呼ばれるような環境では、足首や膝に負担がかかりすぎます。そのために柔軟性が失われて障害が増えるようになりました。
柔軟性をつけるには風呂上がりの体操がいいでしょう。お風呂で温めた筋肉や関節を十分に動かして柔らかくしていきます。15〜20分くらい入念に行います。お風呂は毎日入るでしょうから、習慣づければ苦にはならないと思います。グラウンドでは5メートルくらい離れたところから、ゴロを左右に転がしてもらい、低い姿勢のまま素手で捕る練習をします。風呂上がりの柔軟体操と、このフットワークの練習を根気よく続けてください。一般に膝の硬い人は腰高になりやすいので、両足を大きく開き、姿勢を低くして捕球する癖をつけるようにしましょう。
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2013.11.29 |
江藤省三の少年野球塾㉘「ショートバウンドの捕り方」 |
【質問】右投げ右打ちのファーストです。ショートバウンドの捕り方を教えてください。
【答え】一塁手は野手からのいろいろな角度の送球を確実に捕球するのが役目です。中でもショートバウンドを捕る技術は絶対に身につけなければなりません。いくつかの基本を教えますから練習してみてください。
(1)余裕を持ってベースに入る=ぎりぎりに入るのではなく、余裕があればバウンドの正面に入ることができる(2)少しでもバウンドする近くで捕球する=体をよりいっそう伸ばすには、ミットを持つ方の足を踏み出す(3)ボールがミットに入る瞬間に肘を手前に引く=ゴロを捕る時とちょうど同じ要領(4)左右にそれたバウンドは、(3)とは逆にボールの方にミットを突き出すようにして捕る。大きくそれたときはベースにこだわらずに体で止める。だいたいこの4つを基本にしてアレンジしていきます。
軟式球のバウンドは高く跳ねることがありますが、その時は体を丸くしてボールを抱えるようにして捕球します。そうすれば、たとえ捕れなくても大きくはじくのを防ぐことができます。練習では、サード、ショート、セカンドといろいろなポジションへノックをしてもらい、それを定位置からベースに入って捕球するのが効果的です。
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2013.11.29 |
江藤省三の少年野球塾㉗「投球時に背中側に腕入る」 |
【質問】ピッチャーです。テークバックの時、背中側に腕が入ってしまいます。どうしたら直せますか。
【答え】君と同じようなタイプのピッチャーは意外と多いです。テークバックで無理に腕を後ろに引こうとすると、背中の方に腕が出やすくなります。
左足を上げて前に移動する時、グラブをはめている左手は前に、ボールを持つ右腕は自然に後ろに引かれていく感じで肘を上げていきます。ガラス戸などに自分の姿を正面に映して、その肩幅の中でシャドーピッチングをしてみてください。どれくらいはみだしているかが分かり、どれくらいの腕の引き方なら後ろに出ないかが確認できます。ラジオ体操のように体の前で両腕を外から大きく円を描き、両腕を肩の高さで止めて右肘を90度に曲げてみてください。腕は背中の方には出ないでしょう。
一番やさしい直し方は壁を背にしてのシャドーピッチングです。セットポジションでどれくらい壁から離れたら、肘が当たらないかを知ることができます。また、練習では棒か何かで正しいテークバックのところを指してもらいながらピッチングをすると、意識しながら修正することができます。肘を引き過ぎる人はサイドスローやアンダースローが適正と言いますから、どうしてもダメな時はフォームを考えてみてください。
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2013.11.29 |
江藤省三の少年野球塾㉖「前に突っ込む癖はどう直せば?」 |
【質問】バッティングの際に、前(投手側)に重心がいってしまう選手がいます。練習方法として(1)ティーバッティングの際の連続ティーや逆方向(2)スローボールでのハーフバッティング(3)バスターなどを取り入れていますが、実戦でうまくいきません。アドバイスをお願いします。
【答え】前に突っ込む癖のある打者に対して、とても的確な指導をされていると思います。一般に突っ込むというのは、空振りや詰まることへの恐怖などから当てにいくために起こります。また、ステップの広い選手も前に突っ込みやすくなります。それは始動が早いためにボールを引きつけることができないからです。
私の大学にも調子が悪くなると、スイングと同時に軸足を一緒に前に移動させる選手がいますが、彼は打ちたい気持ちが強く、自分から投手寄りに動いていきます。ゴルフでいうスウェーする打ち方ですから、これではヘッドが出てきません。彼の場合、突っ込むのとは少し違うかもしれませんが、修正するために、軸足を動かさず、逆方向やスローボールを打ったり、バスターなどの練習をしています。
バッティングは、頭から体の中心に棒が刺さった状態(軸)を崩さないスイングが理想です。学生には、前に突っ込んだり、後ろに反りかえったりしないように注意しています。軸足に十分に体重を乗せて軸回転することを意識させればいいと思います。
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2013.11.29 |
江藤省三の少年野球塾㉕「試合での緊張なくすのは?」 |
【質問】試合のときの緊張をなくす方法を教えてください。
【答え】どこにでも、練習ではうまく打てるのに試合になると全く打てない選手がいます。日ごろの技術を発揮できない原因の一つが緊張です。いわゆるプレッシャーですが、プロ野球の2軍にも素質に恵まれていながら、プレッシャーに負けて辞めていく選手がたくさんいます。
「このチャンスに打てるかな」などと結果を先に考えると、恐怖心が生まれて自信がなくなります。こうした心理的作用は筋肉を硬くし、呼吸を乱して、集中力をなくすのです。プロ野球選手がよくやる緊張をなくす方法を教えます。
(1)打席に入る前に屈伸運動をする=イチロー選手もよくやっています(2)ゆったりとした動作をする=緊張すると動きが速くなって筋肉を硬くする(3)ストレッチをする=肩や首の筋肉を柔らかくするために、あくびをするような感じでストレッチをする(4)自分に話しかける=相手に聞こえない声で独り言をいう(5)数秒間特定の筋肉に力を入れて脱力する=グリップ(バット)を力いっぱい握ってパッと離す(6)芝の生えぎわや、小石などを数秒間見る(7)深呼吸をする、などです。それでも、緊張をなくす一番の薬は「自信」です。その自信は豊富な練習量から生まれるのです。
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2013.11.08 |
江藤省三の少年野球塾㉔「バッティングのいい構え教えて」 |
【質問】バッティングの構えがしっくりしません。どうしたらいいですか。
【答え】バッティングはしっかりしたバランスのいい構えをすることがとても大切です。順に説明します。
(1)バッターボックスでの立つ位置=投手の特徴によって変わりますが、一般的にはバットがベースの外角に届くところに立ちます。
(2)バットを持つ位置=個人差がありますが、一番楽に持てるところです。私たちの野球教室では「傘を持つところ」と教えていますが、これは長時間傘をさしていても疲れないところがいいということです。
(3)スタンス=両足を肩幅、またはそれより少し広いくらいが自然で、両足に重心を均等にかけると安定します。スクエア、クローズド、オープンの3種類のスタンスがありますが、両足をラインと平行にするスクエアスタンスは無理がなく、どんなコースにも対応できます。
正しい構えとスタンスの次は、テークバックからステップ、バットの振りだし、インパクト、そしてフォロースルーと移っていきますが、ステップはなるべく小さく、つま先をやや内側に閉じて、ピッチャーに向けて真っすぐに踏み出します。そしてインパクト(ミート)からフォロースルーまでは、片手を離したりしないで、最後までしっかりと振り抜くことが大切です。
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2013.11.08 |
江藤省三の少年野球塾21「トップのつくり方教えて」 |
【質問】タイミングの取り方とトップのつくり方を教えてください。僕はバスターで打つと、いい当たりやヒットがよく出ますが、普通に構えるとポップフライや、つまってゴロになってしまいます。
【答え】タイミングの取り方には(1)腕で取る(2)足で取る(3)静止した状態で取る(4)足を上げて取るの4種類がありますので、自分に合ったタイミングの取り方を探しましょう。(2)の足(下半身)で取るのが、動きが小さくてタイミングが取りやすい、と私は教えています。
トップとは、バックスイングからステップをしたときのバットの位置のことですが、自分に合ったトップの位置を見つけるにはバスターが最も効果があります。プロ野球の選手がスランプになると、バスター練習を繰り返すのは、狂ったトップの位置を修正するためです。
バスターでいい当たりをするのは、バントの構えからスーッとバットを引いてトップをつくり、ムダなく打つことができるからです。要するにトップからミートポイントまで、バットを引いてきた同じ軌道を逆に振り下ろしていけばいいので、確実にミートできます。
普通に構える、と打てないのは、バットがバスターと違った軌道を通るからです。
その原因はトップから(1)ヘッドが下がる(アッパー)(2)グリップが体から離れる(3)大振りをしている(4)力んでいるなどが考えられます。
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2013.10.30 |
江藤省三の少年野球塾S「捕球後の切り返し送球をうまく」 |
【質問】セカンドをしていますが、ゲッツーのとき、ファースト側(左側)のゴロを捕って切り返してセカンドに送球するのがうまくいきません。どうしたらうまくいきますか。
【答え】ダブルプレーを狙うときの二塁手は、普通の守備位置よりやや浅く二塁ベース寄りに守っていますから、一、二塁間のゴロは難しいプレーになります。要領を教えます。
<1>打球に追いつき正面で処理したとき(1)ゴロを捕ったら小さくジャンプするようにしてセカンド方向に素早く回転する(2)同時に右足を後ろに引き、左足をショートに向けて踏み出す(3)スナップをきかせて送球する。指先がショートを指すようにするとコントロールがつく。
<2>一、二塁間の深いゴロ(1)やっと追いついてシングルキャッチしたときは1回転して送球する(2)勢いがついているので、右足でしっかりと踏ん張って左足をショートに向けて真っすぐに踏み出す(3)目線を一度切っているので、ショートをはっきりと確認することが大切。
このほかにも、二塁手はさまざまな打球のダブルプレーをマスターしなければなりません。プロの選手が二塁ベース寄りの打球をグラブトスやバックトスしているのを見たことがあると思いますが、今の段階では右手に正しく持ち替えてから正確にトスしてください。ダブルプレーはまず1つアウトにすることです。シュアなプレーを心掛けましょう。
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2013.10.30 |
江藤省三の少年野球塾R「内野バウンドを合わせるのが苦手です」 |
【質問】内野手です。バウンドを合わせるのが苦手です。何かいい練習方法があったら教えてください。
【答え】高校や大学にも、バウンドの合わない選手はたくさんいますよ。君は監督さんにゴロのとき「前に出ろ」と言われませんか。しかし、何でもかんでも前に出ろというのはおかしいでしょう。ときには下がった方が捕りやすいときもありますからね。でも、ほとんどのゴロに対してスタートの瞬間、前に出ます。バウンドを少なくした方がイレギュラーが少なくなるし、目標に対しても投げる距離が近くなるからです。
バウンド捕球は、ほとんどがノックによる練習になりますが、それだけではなかなか覚えることができません。私がプロ野球時代から現在、大学でも行っている練習を教えましょう。
友達やコーチに、ボールを地面にたたきつけてバウンドを投げてもらいます。10メートルくらいの距離からスタートして、それをすべてをショートバウンドで捕るのです。ときには行きすぎるようなバウンドでも下がって必ずショートバウンドで捕ります。前進して一度目のバウンドに間に合わないときは、ツーバウンド目で必ずショートバウンドで捕ります。高いバウンドや低いバウンドなどいろいろなタイミングを覚えるのに最も効果がある練習と思います。
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2013.10.30 |
江藤省三の少年野球塾Q「後半に投球が突然崩れる…」 |
【質問】大会で先発し6回まで投げました。5回までは三振もけっこう取れて、打たせて取ることもできました。しかし、6回に連打されてからストライクが全く入らなくなり4点取られました。試合は勝ったのですが、こうならないようにする方法を教えてください。
【答え】プロ野球の投手でも突然崩れることがありますが、プロはピッチングコーチがその投手の特徴やコンディションを把握しているので、すぐ修正できます。しかし、大学や高校では、瞬間的に見抜いて修正できる指導者は少ないと思います。私の経験からアドバイスします。
君の場合、5回まで好投していたのですから技術的には問題ありません。最大の原因はスタミナ不足でしょう。このスタミナというのは下半身の弱さです。400勝投手の金田正一さんは、ピッチングで一番大切なのは上半身と下半身のバランスと教えています。下半身が弱いと、中盤以降に下半身の疲れから微妙にバランスが崩れてコントロールが乱れます。「投手は走れ! 走れ!」と言われるのはそのためです。1日に50メートル×5、30メートル×5、ポール間×5往復を最低目標として走ってください。
試合中に修正するには、キャッチャーに好投している時と崩れた時の変化を指摘してもらうといいでしょう。例えば(1)ステップ幅とその方向は変わっていないか(2)肩、膝は開いていないか(3)肘は下がっていないか(4)腕は振れているか(5)ボールの勢いはどうか、などを聞いて修正してください。
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2013.10.30 |
江藤省三の少年野球塾P「捕手の守備やスローイングは?」 |
【質問】少年野球の捕手です。初心者の守備やスローイングを教えてください。いい指導書がありません。
【答え】キャッチャーには覚えることがたくさんありますが、小学4年で覚えることは、まずキャッチングとスローイングでしょう。小学生は変化球がないので、しっかりと捕球する練習をしてください。
スローイングは、捕球してからわずかな時間でボールを持ち替えなくてはいけません。このときボールの縫い目に指がかかるようにします。キャッチボールから、一球一球縫い目に指をかける癖をつけ、同時に捕ってすぐ持ち替える練習も取り入れましょう。
最も効果的なのは「ケンカキャッチボール」です。15メートルぐらいの距離で捕ってからすぐ投げ返します。捕ってから素早く右手に持ち替える動作とフットワークが訓練できます。捕球と同時に脚を前に出すくらいの速さで投げ返します。バント処理などで横から投げることもありますから、捕った位置から投げ返す練習もしてください。
一塁ランナーの盗塁阻止には(1)早く持ち替えること(2)フットワークが必要です。この「ケンカキャッチボール」は毎日必ず実行しましょう。ほかにもショートバウンド捕球やキャッチャーフライの捕り方など覚えることはほかにもありますが、どんな球でも捕る、信頼されるキャッチャーを目指してください。
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2013.10.25 |
江藤省三の少年野球塾O「けがした選手の練習メニューは?」 |
【質問】新人戦を前にして選手2人が、けがをしてしまいました。一人は肘、もう一人は足です。こういうときに、鍛えるべきところやメニューを教えてください。
【答え】大会前になると張り切り過ぎて思わぬけがをすることがよくあります。けがをしたときは焦らずに完治するまで無理をしないことが大切です。逆に、日ごろなかなかできないところを鍛えるチャンスだともいえます。
例えば、肘を痛めた選手の場合は(1)ランニング主体の下半身強化=練習中はもちろん自宅付近でも時間をつくって走る(2)腹背筋の強化と柔軟体操=毎日の風呂上りにわずか15分でも十分に鍛えられます(3)スクワットジャンプ=ジャンプは下半身のパワーアップに効果抜群です。両手にダンベルを持ってジャンプして半スクワットでの着地を繰り返す(4)ゴロ捕球の基本練習=近い距離からのノックで捕球だけ−などができます。
足をけがした場合は、上半身中心の強化をしましょう。(1)ネットスロー=7、8メートル先のネットにマークをつけ、肘を肩の高さまで上げて90度に曲げてマークに向かって繰り返し送球練習する(2)椅子に座ってのティーバッティング=ヘッドを最短距離に出す練習として効果があり、ドアスイングを矯正できます(3)腹背筋と柔軟体操、腕立て伏せなどの筋力強化−ができます。いろいろな種目を工夫してください。
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2013.10.25 |
江藤省三の少年野球塾N「バットをしっかり振れる?」 |
【質問】大きい当たりを打ちたいために、FRP複合素材のバットを購入したいようです。私としては軽量金属バットでしっかり振れるようになってほしいのですが、どうでしょうか。
【答え】野球少年のだれもがホームランを打ちたいと思っているでしょう。それだけ遠くに飛ばすのは魅力です。飛ばしたい気持ちはよく分かります。
FRP(繊維強化プラスチック)複合素材バットというのは、たとえばミズノ社の「ビヨンドマックス」のことでしょうか。先日も、学童の野球教室で多くの選手が使っていましたが、どのようなバットでもしっかり振れるようになればいいと思います。FRPのバットは芯に近い部分がゴム製になっていますから、その部分で打てるようになればいいでしょう。その時に、よく飛んだのはちゃんと芯で打ったからなんだと褒めてやってください。
小学生のうちに覚えてほしいのは、ライナーを確実に打つレベルスイングです。レベルスイングは構えた位置からミートまでバットを最短距離の軌道で通します。ミート地点では、ほぼ水平になり、ボールを線でとらえるためミートする確率が高くなります。(1)ステップした時、肩、腰、膝は地面と平行(2)右わきをしっかり締めてヘッドは体の近くを通す(3)ミートはヘソの前(4)前足でしっかり踏ん張って振り抜く−が基本です。バットは長く持つ必要はありません。一番振りやすい長さでコンパクトな鋭いスイングをしましょう。
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2013.10.25 |
江藤省三の少年野球塾M「投手のステップを真っすぐに」 |
【質問】右投手です。僕のステップは目標の右側に着地するので、右打者のときは、ほとんどインコースにしかいきません。ステップを真っすぐにする方法を教えてください。
【答え】君のピッチングを見ていないのですが、左足を上げる時点で左肩が大きく中に入っていませんか。体をひねるようにして足を上げるとバランスが崩れて体重移動が難しくなります。前方への移動は軸足(右足)の親指に体重を残しながら、ゆっくりと左足を踏み出します。そして、目標と軸足を結んだ延長線上に、左足の親指を内側に向けて着地するのが正解です。
君のように左足がクロス(インステップ)すると膝、肩に余分な力が入ってバランスの崩れたフォームになります。右打者の外角を狙ってもインコースにしかいかないのは、初めからその方向にステップしているからです。逆にアウトステップする人も、同じ理屈でインコースを投げるのが苦しくなります。
正しくステップしたときの腰は目標と同じ線上にあって、両肩と両肘でつくったラインは一直線になっていなければなりません。正しい体重移動をすれば、ボールを離す瞬間には頭が踏み出した左足の上に来ているはずです。ステップが間違っていると、すべてのバランスが崩れることになります。ピッチング練習のときに、捕手に対して真っすぐのラインを引き、その上にステップを乗せるようにして修正してください。
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2013.10.25 |
江藤省三の少年野球塾L「足を速くするにはどうすれば?」 |
【質問】僕は体が大きくて4番を打っていますが、足が遅くて盗塁ができません。どうしたら足が速くなりますか。
【答え】以前は足の速さは生まれつきだとかいわれてましたが、そんなことはありません。トレーニング次第で速くなります。陸上競技を指導している、ある監督さんは股関節の可動範囲を大きくすれば足が速くなると言っています。そのために毎日、風呂上がりのスクワットや柔軟体操をさせているそうです。約10分程度でも効果が出ると言いますから続けてみたらいいでしょう。
グラウンドの練習としては、走る練習を多く取り入れることです。野球は団体競技ですから、全体練習中に勝手に一人で走るわけにはいきません。練習前や練習後、家にいるときなどに時間をつくって走る。意欲と根気が必要になります。
野球は、陸上競技と違って、極端にいえば、30メートル(ほぼ塁間)を速く走れればいいので、短い瞬発力をつけるダッシュ走がいいでしょう。例えば、10メートル×10本、20メートル×8本、30メートル×5本(いずれも本数は目安)と、それぞれ一定の休憩を入れながら全力ダッシュを繰り返します。低い姿勢のまま、体を浮かせないで一気に走り、1本走ったらインターバルを十分に取り、完全に疲労が回復してから次のダッシュをします。膝を前に引き出し、体の前で大きく回転するとスピードが出ます。
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2013.10.24 |
江藤省三の少年野球塾K「どうすればスイングスピード上がる?」 |
【質問】毎日素振りもしているのですが、スイングスピードがあまり速くありません。どうすればスイングスピードが上がりますか。
【答え】スイングスピードを速くするには素振りが最も効果がありますから、これからも続けて振ってください。しかし、やみくもに振ればいいのではありません。正しいスイングで振らないと、ヘッドスピードは上がりません。構えからフォロースルーまで順に教えます。
(1)構え=両足の親指に均等に体重をかけ、肩幅くらいのスタンスでバットを少し寝かせて立つ。ヘッドが下がるのを防ぐためです。
(2)バックスイング=投球にタイミングを合わせて後ろ足に6、前足に4と体重を移動する
(3)ステップ=つま先をやや内側に向けて踏み出す。腰が早く開かないようにするためです。ステップしたとき、バットはまだトップにあって、このとき両肩と腰と膝は地面と平行になるのが理想です。
(4)振り出し=下半身にリードされながら腰が回転を始めます。上半身は後からついてきますが、ここではまだ後ろの肩はしっかりと残っていなければいけません。
(5)インパクト=体重が両足に5対5と均等にかかり、肩・腰・膝が同時に回転をするとバットをうまく振り抜くことができます。
(6)フォロースルー=打った後は前足6、後ろ足4で体重をかけて思い切り抜く。
毎日200本は振りましょう。
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2013.10.24 |
江藤省三の少年野球塾J「速い球でストライクを投げるには?」 |
【質問】学童野球の右ピッチャーです。速い球でストライクを投げるにはどうすればいいですか。
【答え】数年前の甲子園出場校の監督によるデータがあります。それによると、コントロールやスピードは投げ込みで覚えさせると答えた監督さんが90%以上でした。投げ込みによって、ピッチングフォームやリリースポイントが安定すると、コントロールがつくということです。
そこで、今回は投げ込みをするときの注意点を教えます。右投手の場合で説明します。(1)軸足をしっかりとし、左足をできるだけ高く上げる=足が上がらないと、体が早く前に出てしまいます(2)ステップの幅を決める=自分の投げやすい幅を見つけてください。一般に速球派は広く、技巧派は狭い(3)ステップは軸足(右足)とキャッチャーを結んだ線上に踏み出す=ややオープンぎみの方が体重移動がスムーズにできてコントロールはつきやすくなります。
(4)ステップしたときに左肩と左膝が一塁側に傾かないようにする(5)肘を下げない=肘は90度に曲げて、しかも肩のラインより下がってはいけません(6)グラブは捕手に向かって突き出し、投球と同時に左胸に来るように強く引く(7)フォロースルー=あごの位置がステップした左足の上に乗るように十分に体重を乗せ、右手首を左膝の外側に来るように振り抜く。
以上が基本になります。投げ込みのときに注意してください。
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2013.10.24 |
江藤省三の少年野球塾I「投げた翌朝、痛くて投げられません」 |
【質問】ピッチャーです。投げた翌日の朝、筋肉痛で投げることができないほどの痛みです。2日目に投げられるようにする専門的なメンテナンスはありますか。
【答え】君はピッチングをした後に、何もケアをしていないでしょう。翌日に肩がパンパンに張るのは、ピッチングによって筋肉の繊維が切断され、肩や肘に血液が流れ込んでくるからです。それを防いでくれるのはアイシングです。
今では、少年野球からプロ野球までほとんどの投手が行っています。ピッチングの後に軽くキャッチボールをしながら肩や肘をほぐしてから、15〜20分、アイシングをします。アイシングが終わったら、クールダウンもしてください。ゆっくりしたスピードでジョギングを5分、屈伸、伸脚、腰、股関節などの運動を5分、ストレッチを10分、計20分くらいは必ず実行してください。
また、試合後1時間以内に、オレンジジュースやバナナを取ると素早くエネルギーが蓄えられて疲労回復を早めます。お風呂は血行を良くし、疲れを十分に取り除く効果があります。食事は分解された筋肉を元に戻すためにタンパク質をたくさん取ってください。つまり、投げた日は、アイシングやクールダウンをして、ゆっくりとお風呂に入って、そして肉や魚を中心とした食事をたっぷり食べて、十分な睡眠を取ることです。そうすれば翌日もまた投げることができます。
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2013.10.24 |
江藤省三の少年野球塾H「インサイドアウトにバットを出すには」 |
【質問】インサイドアウトにバットを出すにはどうしたらいいですか。それができれば打てるようになるでしょうか。
【答え】打つ時にグリップが体から離れると、わきが開いてヘッドが外から入るため、両肘をたたむことができなくなります。バットと腕が伸びきった状態でスイングをするので「ドアスイング」と呼ばれ、このような状態でバットが遠回りをする時に「インサイドアウト」に振る修正をします。
一番遠くに飛ばせる真ん中から内よりの球は、グリップが体の近くを通過して、バットがインサイドから出ないと打てません。インサイドアウトにするための簡単な修正方法は、壁やネットに近づいてスイングをすることです。壁から1メートルくらい離れて、ヘッドが当たらないように振ってください。
トップから右わきを閉めながらグリップをボールに向かって出していきますが、左腕主導で振り出し、右肘をヘソの前に来るようにたたむのがコツです。こうするとヘッドが遠回りしないで振ることができます。これがインサイドアウトに振るための重要なポイントです。ヘッドが壁に当たらないようにしようと、体を開いたり、グリップを左わきの方へ引っ張ったりしないように気をつけてください。インサイドアウトにバットが出るようになれば、外角球も右方向に意外に簡単に打つことができます。
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