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定期コラム 〜野球概論編〜 vol.1
2012年7月26日更新
〜野球を通じて生きる力を育む キャリア教育の伝道師〜
インサイドアウト〜いつも野球が教えてくれた〜
氏名 渡久地 広一
(ポップアスリートカップ実行員会 アドバイザー)
一般社団法人 神戸ミュージアムロード振興協会 代表理事
出身地 兵庫県尼崎市
生年月日 1968年7月3日
プロフィール 少年時代から野球に親しみ、捕手として在籍した立命館大学硬式野球部時代は元ヤクルト古田敦也氏や後のメジャーリーガー長谷川滋利氏ともプレー。人と人の縁というものを最も大事にしながら、地域振興や社会貢献活動に奔走。
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【第一話】

一球入魂という言葉があります。

一球のボールには「投手の」、「打者の」、「野手の」気持ちが転写されています。

打たせたくない気持ちと打ちたい気持ち。

点を取りたい気持ちと守り抜きたい気持ち。

チーム全員の気持ちと気持ちを一つにする。

相手チームと気持ちと気持ちの戦いをする。

世界はコミュニケーションでできています。

野球もコミュニケーションでできています。

野球というチームスポーツにおいてコミュニケーションはとても大切です。

コミュニケーションは「キャッチボール」です。

相手と自分の距離に適した強さ、速度でボールを投げなくてはいけません。

至近距離から力いっぱい相手に向かってボールを投げると相手は捕れない。

相手の胸にめがけて、相手が捕りやすいところへ投げることが基本です。

投げる側は主ではありません。受ける側が主です。一見、主導権はボールを持っている投げる側である様な錯覚をしますが主役は受けて捕る側です。
相手が捕れないボールをいくら投げてもキャッチボールは成り立ちません。
初めて野球をする小さな子供に対して初めてのキャッチボールで至近距離から、いきなり力いっぱい投げる大人はいませんよね?

距離に応じて、相手が捕りやすいところに、相手が捕れる強さ・速度でボールをお互いが投げあうのがキャッチボールです。“お互いが”っていうのがミソです。

一方通行のキャッチボールはありません。

相手の未熟さを受け止める訓練も出来るのがキャッチボール。

「自分も投げ損なってしまったり、コントロールミスすることもあるよな〜」ってことを学ばせてくれるのもキャッチボール。「ミスについてはお互い様だよな〜」ってことを学ばせてくれるのもキャッチボール。

相手のコントロールミスは、ジャンプや時には身体を張って止めたりと、自分が相手のミスをカバーしようとする精神と行動を学ばせてくれるのもキャッチボール。

キャッチボールには社会性の基本が含まれていると思いませんか?

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