PostHeaderIcon vol.575 『ポップ係長 東北レポート6 田野畑ニューウェーブ訪問編』

竹の子スポーツ少年団を後にしたポップ係長が向かった先は、
盛岡から車で3時間弱かかる沿岸地域の田野畑ニューウェーブさん。
こちらは盛岡から東の沿岸に進んだ田野畑村という人口3800人くらいの沿岸の村です。

震災の被害はあまり報道では聞かなかったかもしれませんが、津波による甚大な被害を受けた地域。

事前にこちらにある田野畑ニューウェーブが困ってらっしゃったという情報を聞きつけ行って参りました。

広大な地域が飲みこまれた仙台沿岸部とは違い、何か村が根こそぎ持って行かれたような雰囲気を思わせる田野畑村。少し奥に入れば山間の道なのに潮の香りが津波の到達を教えてくれてました。


青い×の意味はわかりません・・・

私が道なき道を走り田野畑スポーツ少年団が活動をするグランドに辿りつくと、練習試合を行っていました。
監督は工藤さん。「陸の孤島と呼ばれるここまでよく来てくれましたね」と温かい表情で迎えて頂きました。
話を聞くと、選手は被災はしたけれど、全員無事だったと。しかし選手のご家族には未だ行方不明の方もいらっしゃるのだとか・・・。

ここでは語るべき内容では無いと判断するものもありますので多くは書けませんが、涙無しに聞く事が出来ない現実がそこにはありました。

田野畑ニューウェーブは少し前には全国大会に行くほどの強豪チームだったそうです。
しかし工藤監督は選手の事を考えると、このままこのチームを存続させるより被害の少なかった近隣のチームとの合併を考えているんだそうです。

あきらかに野球経験者の工藤監督。強いやりがいのあるチームを作る事がきっと目標なのでしょう。言葉の端々に無念にも似た感情が見てとれます。。。

しかし合併の話は物資云々ではなく、野球をする環境が整わないため。つまり、大人もみんな生きて行くためにやらなければいけない事がたくさんある。そんな理由でした。

今この状態でも野球をしようとする子供達はきっと野球が好きなのでしょうね。だから彼らが野球を続けられる事、これがみんなの願いでもあるようです。私もそう思います。

日が沈みかけたグランドのベンチで話す事小一時間。
「合併するしないは置いといて、お力になれる事があればいつでもおっしゃってください。」とだけお伝えしてチームを後にしましたが、練習後元気にはしゃぐ子供達のためにも、約束は果たさなければいけないとあらためて実感です。

by pop_kk

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