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『弱者の兵法』(開成高校野球部の戦略)

 
2012-03-24 00:31:02
◆弱者の兵法
-----(開成高校野球部の戦略)-----
先日の小岩オリオンズ戦でもその片鱗をお見せできたかと思いますが、今後のチーム強化を図っていくうえで、開成高校野球部が東東京大会でベスト16に進出したときの戦略をご紹介するとともに、チームへの応用展開を考えていきたいと思います。(同校は昨夏も4回戦で関東一高に敗れた江戸川高校に対して2回戦で6-7とあと一歩に迫る結果を残しています。)

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◇開成高校野球部とは
開成高校といえば、東大合格者数30年連続で日本一を誇る超進学校です。
偏差値77を超える球児たちはキャッチボールさえままならない、逆上がりのできない主力選手もいるといいます。
練習も週に一度しかグラウンドが使用できないため、3時間のみ。
「自己本位なポジションで、下手な人向きだから」という理由でなったピッチャー。
「内野は打者に近くて恐いけど、外野なら打者から遠くて恐くないから」という理由でなった外野手。
このチームではこんな風にポジションは決まるのだといいます。
それでは彼らは、いったいどうやって強豪校と肩を並べる成績を残すことができたのでしょうか?

◇弱者の兵法「開成高校野球部」※07年ナンバーノンフィクションの同名の記事等を参考。
彼らにとってはエラーは当たり前の現象であり、「10点取られることを前提に11点取りに行く!」のだそうです。
1番打者が出塁し、2番打者がバントで送り強打者でホームに返す野球のセオリーは彼らには当てはまらないといいます。
すぐに大量失点するからと。そもそもバントとは(豊富な練習量に裏打ちされた)高度な技術であり、彼らにはとっては難しい。かといって守備の強化も効率が悪い。打撃は打順が回ってくれば必ず能力を発揮する機会がありますが、猛練習で身につく守備力が発揮できるのは各個人で1試合に1度程度の確率だと言いいます。ならば正面付近に来るやさしい打球を処理できるだけの守備力があればよい。あとは打撃を磨き、大量得点を狙う。したがって、彼らが全体練習で行うメニューは、バッティングのみで、ノックもやらない、実戦形式の練習も全体では行わない。実際に東京大会でベスト16に進出したときも、コールド勝ちが多かったそうです。
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